兄弟が相続人の場合の注意点

ご兄弟が亡くなられた場合の注意点について考えてみます。

 

◎遺留分がありません。 遺留分とは相続人が「最低限これだけは相続財産の請求をする事ができる」、と言う財産請求の最低ラインです。遺留分は総相続財産の2分の1ですので、遺留分を持つ相続人はそれに従い財産分与の請求ができます。しかし、兄弟には遺留分は認められていませんので、遺留分の請求(遺留分減殺請求)をする事ができません。

 

◎再代襲がありません。 再代襲とは代襲相続人が相続開始前に無くなっていた場合に、更にその相続人が代襲する事です。曾祖父が亡くなった場合、亡くなった方の子供も孫も既に亡くなっていれば、その下のひ孫が代襲相続をします。これが再代襲です。 兄弟の相続では、相続人の兄弟が先に亡くなっていた場合その子供が代襲相続しますが、その子供も既に亡くなっていた場合でも相続人の兄弟の孫が再代襲をする事はありません。

◎相続税の控除額は?

控除は基礎5千万+法定相続人1人(相続放棄は関係しない)につき1千万です。

上記例の場合、相続人は兄と妹、甥3人ですので、8千万が控除されます。

 

◎相続税が20%高い 子供や親などの一親等の相続人と比べ、それ以外の相続人や受遺者は20%の相続税の割り増しがありますので、遺産分割の際などに注意しておく必要があるでしょう。

◎戸籍謄本の収集に苦労する

相続が開始すると相続人の確定をするために、被相続人の戸籍謄本を出生から死亡までのすべてについて取得する必要があります。しかし兄弟の死亡の場合は以下の戸籍をすべて取得する必要があります。

◆亡くなった兄弟の戸籍のすべて (子供や配偶者が存在しない事の証明をするため)

◆父親の戸籍のすべて (兄弟すべてを証明するため)

◆母親の出生から婚姻までの戸籍のすべて (婚姻以降は父親の戸籍にて確認できる)

◆相続人となる兄弟が死亡していた場合、その兄弟の戸籍のすべて (代襲相続人の証明のため)

 

法的な面でも見落としを避けなければなりませんが、兄弟間での相続はこの戸籍収集が以外と大変な作業になってしまいます。 相続人となる兄弟が多い場合や 、兄弟の中ですでに亡くなっている方がいる場合など、10人以上の戸籍を集める必要などもあり、戸籍の枚数は数十枚の及ぶ事もあります。 また、戸籍を集めても相続人同士が全く面識が無い事も多く、これらの相続人達で遺産分割協議を行う事も大変な困難が伴うものと予測されます。